2021年、BISTRO下水道推進戦略チーム(国交省・日本下水道協会・GKP)から、高校1年の生徒に「『じゅんかん育ちのPR法』を考えよ」という課題が与えられました。 生徒から『じゅんかん育ちからコスメを作る』という案が出て、じゅんかん育ちのラベンダーを用いたハンドクリームの試作を目指すことになりました。
2023年 ラベンダープロジェクト発足
生徒が発案した「『じゅんかん育ち』の肥料を用いた作物からコスメを作る」を基に、ラベンダープロジェクトの立ち上げを行いました。
その第一歩として、校内(肥料なし)と埼玉県内の農園(若狭農園・じゅんかん育ち使用)の2ヵ所でラベンダーを育て、中学1年生のゼミの授業内で化学分析を行い比較・考察しました。
埼玉県内の農園でじゅんかん育ちのラベンダーを栽培してくださることになり、2023年4月1日に25株を植え付けました。
比較するために4月5日に校内の敷地で同じ種類のラベンダー10株を植え付けました。
育ったラベンダーを収穫し、校内(肥料なし)と農園(じゅんかん育ち使用)の花弁を(株)イオに送り、図-6の作業フローに基づき、ラベンダーの香気成分である酢酸リナリル、及びリナロールの含有量を測定し、報告して頂きました。
若狭農園において栽培されたじゅんかん育ちのラベンダーは、校内で育てたラベンダーに比べて5倍以上の香気成分である酢酸リナリルが 8.3 倍、リナロールが 4.6 倍検出されました。 香気成分のみならず、花弁の色、茎の太さなど様々な点で校内より優れたラベンダーが育成されました。 有機性の堆肥を利用したことにより、土壌微生物の繁殖が促され肥料成分が有効はたらき、生育が向上したと考えられます。 このじゅんかん育ちのラベンダーを用いて、ハンドクリームの製作を進めていきます。
① 2023年から引き続き埼玉県若狭農園でじゅんかん育ちのラベンダーを育成していただきました。
② 7月31日下水道研究発表会の注目発表の取材ということで、水道産業新聞社の取材を受けました。発表者である卒業生のOさんと清水(同校教諭)で対応しました。
③ 7月31日タイム24ビルにて下水道研究発表会で活動内容報告。
発表者は卒業生Oさん。
④ (株)サティス製薬にじゅんかん育ちラベンダーを用いたハンドクリーム製作を依頼。9月に入り、本校高校1年生の有志を募ったところ15名が名乗り出ました。 ハンドクリームのテクスチャーを決定するために、「さらっと」タイプや「しっとり」タイプなどを確認しました。
・9月20日 メンバーで若狭農園から送られたラベンダー花弁の採取を行いました。
・10月5日、6日の文化祭の高校1年生の担当教室でプロジェクトのポスターを貼り、来校者に活動内容をアピールしました。
・10月24日サティス製薬の担当者とプロジェクトメンバーでオンラインミーティング。 ハンドクリームに配合する追加成分や容器について検討。
・事前に送付していたラベンダー花弁を用いて抽出したエキスと、ミーティングで検討した成分を配合した試作品を製作してもらいました。 11月中旬に試作品1回目が届き、生徒が確認してアンケート調査を行いました。
・11月29日、2021年で生徒に「じゅんかん育ち」についての授業のサポートを行って頂いた(株)日水コン佐々木さんが来校され、プロジェクトメンバーと試作品について話し合いを行いました。 次回は香りを少し強めなものにして、色は薄いラベンダー色にしていただきます。
・12月中旬 2回目の試作品が届く。関係者などに再びアンケートを実施。
・12月23日 サティス製薬担当者とオンライン会議
2回目の試作品を改良するために、話し合い。
じゅんかん育ちのラベンダーのみでは、香りが持続しないで弱いために、化粧品に利用されるラベンダー香料を少量配合して頂くことになりました。
ラベルについても検討。
・1月20日 3回目の試作品届く。関係者などにアンケートを実施。
香料を加えた香り弱めと強めの2タイプを送って頂きました。香り強めタイプがよいとメンバー全員が回答。
・2月初旬 販売品の処方決定。製作して頂き、6月に校内で販売できるのを目指す。ラベルも生徒のメンバーがデザインしたもので進めていきます。